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データ計測の始め方 ~データ収集なくして分析はできない~

データ計測の始め方 ~データ収集なくして分析はできない~

こんにちは、 データソリューション 課のIです!

私たちはクライアントが抱えるマーケティング課題に対して、データ分析見解の提供や意思決定のサポートを日々の業務で行っております。

データ分析を始めるためには、大前提として「データが蓄積している」状態が必要です。しかし、実際のところは分析したい領域のデータが蓄積されていないこともあり、その場合はまず「データを収集する」ところから始めることも多々あります。

今回は、データ分析を始める前に設定すべき項目とデータ収集の進め方に関してご紹介します!

■ KPIを設定する


KGI(Key Goal Indicator)=重要目標達成指標
KPI(Key Performance Indicator)= 重要業績評価指標


KPIをわかりやすく言うと「目的を達成するために必要な指標」であり、KGIは「最終的に達成したい目標」です。

まずは最終的なゴールと目標達成に向けた道筋を決めることから始まります。

KPIはKGIを達成するための中間目標となるので、設定していく際にはKPIの達成が最終的にKGIの達成につながることを意識します。

たとえば、ECサイトの場合は下記のような指標をKGIとKPIとして用いられます。

  • KGI・・・売上を前年比110%にする
  • KPI・・・新規/リピート訪問者数、新規/リピート購入者数、顧客単価、購入回数、購入頻度 等

WebマーケティングではPV(ページビュー)数、セッション数、回遊率、直帰率、CVR(コンバージョン率)、独自に設定したイベント数などがよくKPI指標として使われます。

具体的な目標を設定した上で、どのようなデータ分析を行うべきか、どのようなデータが必要かを考えていきます。

■分析目的の明確化

何をしたいか、何を知りたいか

データ分析を始める前に、「データ分析で何をしたいか、何を知りたい」という目的を明確にすることが大切です。

例として、ECサイトの場合では売上を知りたい、サイト内回遊率を知りたい、購入までの行動傾向を見たい、などまずは分析の目的を決めます。

また、「KPIに設定している回遊率の数値を分析したところ減少傾向が見られるから、サイト内コンテンツの見直しをしよう」といった形で次のアクションに繋げるために分析目的を設定することも大切です。

「データがたまる」と「データをためる」は別物

{今たまっているデータでさっそく分析をしてみよう!!)

{よし、とりあえずなんでもいいからまずはデータをためてみよう!!)

こういった感じで、分析目的を決めたらさっそくデータ収集や分析を進めたくなりますが、分析に必要なデータも明確化する必要があります。

自然的にたまったデータと目的意識を持ってためたデータでは大きく異なります。

分析をしたくても必要なデータが無い、データの量は増えたけど実際に使えるデータは無いとならないよう、この段階で収集するデータの種類や定義を明確化しておきくことが大切になります。

■データ計測設定

分析目的と収集するデータが決まったら、「分析に必要となるデータ」を収集していきます。

Webマーケティング業務では、主にGoogle Analytics 4(GA4)とGoogleタグマネージャー(GTM)を活用してWebサイトの分析に必要な様々なデータを収集する機会が多いです。

Google Analytics 4とGoogleタグマネージャーについて簡単にご紹介いたします。

>>Google Analytics 4(GA4)とは?
ウェブサイトやアプリのユーザー行動を測定するための解析ツールです。ユーザー分析やカスタムの分析レポートの作成を行うことができます。

>> Googleタグマネージャーとは?
ウェブサイトやモバイルアプリにおいて、タグ(追跡コードやマーケティング用のコードなど)を一括管理できるツールです。特定のボタンがクリックされた時やページが読み込まれた時にタグが発火するように設定ができ、GA4と組み合わせることで幅広いデータ計測が可能となります。

マーケティング分析の実例

弊社の業務にて実際に活用したECサイトにおけるデータ分析事例をご紹介いたします。

ユーザーの行動分析

ユーザーがどの商品を見ているか、どのページで離脱するか、カートに何を追加したかなどの行動をデータとして収集し分析

ページパフォーマンスの改善

ユーザーのページ滞在時間が長いページ、すぐに離れてしまうページ、離脱率が高いページなどページパフォーマンスのデータを収集し、どの部分を改善すべきかを分析

カスタムイベントの分析

商品購入ページ内の特定のボタンのクリック数、新規会員登録ページ内の各フォームの入力やフォーム送信等、カスタムイベントのデータを収集し分析

データ分析に応じて独自のカスタムイベントを設定してデータ計測を行う機会がとても多いです。

*最後に

今回はデータ分析を始める前に必要なKPIや分析目的の設定とデータ計測設定の大まかな流れについてご紹介いたしました。

実際のところは「BigQueryとリンクをしてデータ格納をする」とか、「データ加工・抽出を行いBIツールで可視化する」などなど、様々なステップを経てデータ分析を行いますが、こちらはまた次の機会にご紹介出来ればと思います!