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「クラウドとは」をはじめから

「クラウドとは」をはじめから

機械学習・分析に携わる当社においても、クラウドリソースを潤沢に用いることが生命線のひとつと言えます。
多くのクラウドサービスプラットフォームは既に電気・ガス・水道に続く社会インフラと言っても全く過言ではありません。
さて、そんな「クラウド」だからでこそ初学者の方にとっては返って情報で溢れかえってしまっていることかと存じます。

そこで、この記事では今一度基本に立ち返り概括的に「クラウド とは」のご紹介をさせて頂きたいと思います。

◆この記事の目標

  • 初めてクラウドサービスに触れる技術者が、ザックリと概要を理解する
  • クラウド推進の初めの一歩になる

クラウドとは?

「クラウド」をその名の通り「雲」に例える説明がありがちですが、これは返って曖昧で理解がし辛いものと感じます。

具体的にクラウドとは、ユーザ(利用者)が物理的なハードウェア(コンピュータ機器やネットワーク機器、SSDなど)やソフトウェア(オペレーティングシステムやミドルウェアなど)を自身で所有せずとも、その機能をインターネットを介して利用できること、あるいは提供されているサービスのことを差します。

例えば、パソコン1つあれば物理的に所有していないLinuxサーバの管理者になることができる。これも「クラウド」になります。このLinuxサーバの物理機器は他のデータセンターで管理されていますが、我々はこの物理機器の電源に一度も触れることなく電源のON/OFFを切り替えることが出来るのです。

インターネットを介した先で構築された物理機器が、ユーザ視点では雲の先の出来事のように見えないことと捉えると、「Cloud」は素敵なネーミングだと思えます。

これらのクラウドサービス群として、AWSGCPなどの名前がよく挙げられます。

クラウドサービス群が提供してくれること

クラウドサービス群では、複雑で難しい内部構造は全て抽象化して機能のみを提供してくれます。

即ち、これまで専門知識が必要だったことでもユーザは必要な機能のみを利用することが出来る為、多くの人にとってシステム構築が更に身近なものになりました。

クラウドを利用する必要性について

上述の通り、「クラウド」はその機能をインターネットを介して利用することが出来ます。そして機能を提供する為の物理機器はAWSのデータセンターで管理されており、この機器はユーザである私達が管理を行う必要はありません。

このことにより、私達はクラウド以前までに必要だった自社運用(オンプレミス)の廃止を、より気軽に行うことができるようになります。

◆オンプレミス環境における課題点

私達はオンプレミス(サーバ等の設備をサーバルームなどのユーザ自身が管理する施設に物理機器をセッティングして運用を行うこと)でサーバを構築する時、まずサーバ用のマシンを購入する必要があることでしょう。

まず多くの場合サーバ機器は高価です。レンタルという手もありますが、占有するならば少なく見積もっても十数万円のイニシャルコストが発生します。

勿論、サーバ機器は買えば動く訳ではありません。サーバの電源や、温度を保つためのエアコンなど、設備を維持する為の電気代もかかることになります。物理的なセキュリティ強化の為にはサーバラックも購入する必要がありますし、サーバルームの確保を行った時、オフィスのサーバ設置面積あたりのコストもかかります。

そしてこの時、途中でやめようと思ってもオンプレミスの初期費用を簡単に取り返すことは困難です。

クラウド移管に難色を示す方にありがちなことが、例えその手間暇をかけてでも物理マシンを保有し自分らで管理する方が信頼性があがるという考え方です。無論、オンプレミスが適しているケースもあります。しかしそれがベストな選択になりえるのは、ヒトとモノに相応の手間と潤沢な資金をかけられるならば、のケースです。

そうまでしてオンプレミスを続けたとしても、それらの物理機器は常に突然の故障と隣り合わせの世界で生きています。即ち、物理機器にどれだけ愛情を注いだとしても故障を防ぐことはできません。

◆従量課金ならいつでも辞め時

AWS、GCPといった主要なクラウドサービス群の多くは従量課金制です。この従量課金制を受け入れにくいことがクラウド化を進めることが出来ないハードルの一つでもあります。が、私見として、従量課金は決してデメリットではないと捉えています。

「使いたいときに、使える分だけ使う」が従量課金制の大きなメリットです。設備を確保する必要がない、いつでも捨てることが出来るクラウド環境があれば、収益が上がる見込みがないチャレンジへも検証のつもりで積極的に取り組める気がしますね。

※ただし買い切りではないのでランニングコストは発生します

◆リードタイム・ゼロ

例えば「今日の午後までに新規WEBサービスを公開したい」といった要望をクライアントから貰ったとします。サーバ機器の在庫はありません。こうしたケースをオンプレミス環境にて実現するのは、恐らく無理難題と言えるでしょう。何故ならばオンプレミスの機器を発注してから納品されるまでには、相応のリードタイムが生じる為です。

しかしクラウドには、インターネット接続環境さえあればサーバ機器を今すぐに用意することが出来るという特徴を持ちます。つまり、管理画面上でサーバを立てる事が出来る為リードタイムがほぼゼロという利点があります。

※AWSのサービス稼働状況に依存する場合もございます

◆キャパシティの検討をもっと迅速に

オンプレミスの場合、上述の2点の通り購入と稼働に多くコストがかかることや調達までのリードタイムが生じることを考えて、サービス負荷が最大の状況を想定して容易をしておく必要があります。しかしこれはあくまで予測であり、実需要がそれを満たさなければ用意した分のコストは無駄になります。また最大負荷の見立てが甘く、負荷に対してリソースが少なかった場合、追加の機器を購入しサービス復旧させるまでに多く時間を費やすことにもつながります。

通常そのような事態を防ぐために入念な設計や検証を実施しますが、クラウドの場合それらが最小限で済みます。動かしてみれば結果が分かり、分かった結果を反映することもただちに可能な為です。負荷状況によって最適なリソース数を選択することが出来るので、無駄なコストを削減することが出来ます。

※全てのケースで構成変更が容易に出来るものではありません

まとめ:ブルームテクノロジーの場合

いかがでしたでしょうか。

オンプレミス環境をクラウドに置き換えた時、開発の対応速度が上昇したり、そもそもの運用コストを抑えられるといった恩恵を受けることが出来ます。

その為、この記事では「クラウドとは何か?」から「何故クラウドなのか?」までを簡潔にご紹介をさせて頂きました。学び始めの第一歩となれば幸いです。

ただし……あらゆるケースで常にクラウドが最適であるという訳ではございません。置かれた状況に応じて「何故クラウドなのか?」を思案し、適切な環境を選定頂くことが肝要であり、大前提と言えるでしょう。

「ブルームテクノロジー」では、これからも目的に寄り添うクラウド活用 即ち 関わる人々全員にとってメリットのある実装を目指して参ります。