ニーズとウォンツってなに?その違いや調査方法をご紹介
「ニーズ」と「ウォンツ」。マーケティングに従事していると必ず耳にするこの言葉。普段から使用される機会も多いことから言葉を知っている方も多いかと思います。
この記事では、ニーズとウォンツの違いや確かめ方、商品やサービスへの活かし方についてご紹介しますので、ぜひご参考にしてみてください。
ニーズってなに?
ニーズとは、「お腹が空いた」「身体が疲れた」「太りすぎた」などの不満を解消したいと思う欲求のことです。
「お腹が空いたから、お腹を満たしたい」
「身体が疲れたから、身体を癒したい」
「太りすぎたから、痩せたい」
このように、現状に満足できていない状態から、満たされた「理想の状態になりたいと思う欲求」をニーズと呼びます。
ウォンツってなに?
ウォンツとは、欲求を満たすための手段のことです。
「お腹を満たしたいから、焼肉を食べたい」
「身体を癒したいから、温泉に入りたい」
「痩せたいから、ジムに行きたい」
など、不満から生じた「欲求を満たすための手段」をウォンツと呼び、その手段は具体化されます。
例えば「土日は気晴らしにアクション映画でも観に行こう」と思う人の場合、「気晴らし」したい欲求がニーズで、「アクション映画を観る」という手段がウォンツになります。
ニーズとウォンツの違い
ニーズは不満を解消したいという「欲求」で、ウォンツは不満を解消するための「手段」という違いがありますが、大きな違いとして欲求は替えが効かず、手段は替えが効くという点です。
「お腹が空いたから、焼肉を食べたい」という場合に、お腹を満たす手段として満足ができれば別に焼肉ではなくてお寿司やラーメンでもニーズは満たせます。
ですが、お腹を満たす手段では「痩せたい」という欲求は満たせません。
このようにニーズは代替不可で、ウォンツは代替可能という点が大きく違います。
ニーズとウォンツの違いをあまり理解していなかったり、その意味を混同してしまっている場合もありますが、両者には上記のような「代替性」という決定的な違いがあるのです。
ニーズとウォンツの重要性
マーケティングにおいてニーズとウォンツへの意識は非常に重要です。
競合他社がひしめく市場の中で、消費者から自社の商品・サービスを選んでもらうためには、消費者のことを深く理解し、正しくアプローチをかけなければいけません。
広告や価格設定、販売手法やプラン設定を決定する要因として、ニーズとウォンツは大きな役割があります。
「焼肉を食べたい」というウォンツに対し、そのニーズが「お腹を満たしたい」のであれば安くてたくさん食べることのできる低価格設定が案として浮かびますし、「味を楽しみたい」というニーズであれば高価格帯で話が進むかもしれません。
もちろんニーズ・ウォンツを把握しただけで成功するとは限りませんが、消費者の理解を深めることで競合他社とは異なる戦術で勝負をする道がひらけるかもしれません。ビジネスにおける勝率を少しでも上げるためのマーケティング戦略を練るにはかかせない要素なのです。
ニーズとウォンツはどうやって確かめるの?
目的によって様々な手法がありますが、マーケティング領域では大きく「定量調査」と「定性調査」の2種類があります。
定量調査
消費者を対象に、明確な数値や量といった数的データを集計し分析する調査方法です。
アンケート形式で行われ、信頼性を高めるためにある程度の大きさのデータ量が必要になりますが、得られたデータを統計的に分析・予測したり、仮説検証することに適しています。
定量調査の種類
・ネットリサーチ
インターネット上でアンケート形式で行われる調査
・会場調査(CLT調査)
会場に調査対象者を集め実施する調査
・来場者調査
店舗への来店者、 展示会場などへの来場者に対して実施する調査
・電話調査
電話を用いて対象となる相手の考えや感想、意見などを聞き取る調査
・ホームユーステスト(HUT調査)
実際に製品などを家で使用してもらい、使用感などの評価を得る手法
定性調査
消費者の心理や行動とその変化、生の反応や観察者から見た印象といった数値上では得られない情報を調査する方法です。
実際に消費者の方にインタビューをしたり、利用・体験してもらいその行動を観察します。
比較的少ないデータ量で実施されるため、消費者の全体像を捉えるのではなく、仮説を立てるためのヒントや消費者の理解を深めることに適しています。
定量調査の種類
・グループインタビュー(GDI調査)
座談会のように調査対象について自由に発言してもらい、消費者の考えや本音を収集する調査方法
・インデプスインタビュー(IDI調査)
一対一のインタビュー形式で対話する調査手法
・フィールド調査
実際に現場や市場に足を運びヒアリングや観察をする調査手法
・行動観察調査(オブザベーション調査)
言葉だけではなく動作やその環境を実際に観察する調査手法
・ミステリーショッパー(覆面調査)
予告なしに一般客と同じ目線に立った調査員が、来店客として訪問し様子を評価する調査手法
これらの調査を実施したからといってニーズ・ウォンツが明らかになるとは限りませんが、調査によって得られた情報を基に仮説を立て検証する、これを繰り返すことで消費者の理解を深めることに繋がり、より良い商品・サービスを提供するためのアイディアが生まれます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はニーズとウォンツの違いとその調査方法をご紹介しました。
株式会社ブルームテクノロジーではより良い商品・サービスを提供するために一緒に働くマーケターを募集しています。
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