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渋谷区の電柱の数は何本?フェルミ推定の使い方をご紹介

渋谷区の電柱の数は何本?フェルミ推定の使い方をご紹介

こんにちは。マーケティング担当のIMです。
突然ですが、東京渋谷区にある電柱の数は何本でしょうか?

そんな専門的な質問をされたとしても「知らない」「ネットで検索すれば出てくるのでは?」といった返答になってしまうのが自然かと思います。ちなみに「日本全国の電柱の数」は検索をすると出てきますが、「渋谷区(市区町村単位)の電柱の数」はほとんど出てきませんでした。

このように「必要なデータが無い」「わからないこと」を論理的思考のもとに概算するときに用いる考え方が今回のテーマである「フェルミ推定」といいます。

当記事では、マーケティングに従事する方はもちろん、ビジネス全般に活用することができる「フェルミ推定」という考え方についてご紹介します。ぜひご参考にしてみてください。

フェルミ推定とは?

フェルミ推定とは、一見予想もつかないような数字を、論理的思考能力を頼りに概算することです。わかりやすく言い換えると「わからないこと」に対して「わかっていること」を組み合わせて推定する考え方のことです。

ビジネスシーンにおいて、新しい経営企画や戦略を立てる際に「関連データが全て揃っている」ということは稀です。しかし、だからと言って単に「勘・経験則」だけで意思決定することにはリスクが伴います。仮説を立てながら予測することが成功の鍵となってきます。

こうした場合にフェルミ推定の考え方が有効活用できます。

【実践】フェルミ推定で「渋谷区の電柱の数」を求める

では実際にフェルミ推定を用いて渋谷区の電柱のおよその数を求めてみましょう。

1.論理展開の枠組み設計

まずはじめに、どのように考えれば答えが導き出せるか論理展開の大枠を検討します。

問題の解答は「渋谷区の面積に面積あたりの電柱の本数を乗じた数」と仮定します。

2.仮説を立てて具体的な数値を導き出す

それでは、具体的に数値をどう導き出すかを考えてみましょう。

渋谷区の面積は調べる「15.11 km²」であるとわかります。ここでは「15km²」とします。

次に「1km²」あたりの電柱の本数について検討します。正確な数字はわからない為「1km²あたり電柱が何本あるか」の仮説を立ててみます。

渋谷区は都市部で密集度が高いという仮説を立てて、電柱はおよそ「10m四方に1本立っている」と仮定しましょう。

面積換算すると、

10m × 10m = 100㎡あたりで1本となります。

それを1㎢(1,000,000㎡)に換算すると、

1,000,000 ( ㎡ ) ÷ 100 ( ㎡ ) =10,000 (本/ ㎢ )

となります。

1 ㎢ あたりの予測数が出せたので、この数値を使用し当初調べておいた渋谷区の面積15 ㎢と掛け合わせると、

15 (㎢ ) × 10,000 (本/㎢ ) = 150,000(本)

すなわち、渋谷区の電柱のおよその本数は「150,000本」であると推定できました。

「仮説立て」や「考え方」の重要性

解き方ではなく考え方

本記事で紹介した電柱の数を問う問題をはじめ、その他にも「全国のマンホールの数」や「日本で使用されているテレビの台数」を求めるなど、フェルミ推定には有名な問題が多々あります。

ここで大切になるのは、各問題の解き方を覚えるのではなく、そのときの「考え方」を身に着けることです。仮説を立て、必要最低限の情報を組み合わせつつ、常に先を考えていくことがビジネスシーンでは求められます。

問題を解くことが目的ではなく、課題解決のための手段としてフェルミ推定の考え方を用いることが重要となります。

マーケティングはPDCAを回すことが大切

私達の日々のマーケティング業務では、売上やPV数、訪問者数、CTR、CVRなど、出てきた結果に対して「なぜ?」と問題提起をしながら仮説を立て、実行に移し、検証をして原因を見つけ、改善策を立てる、いわゆる「PDCAサイクル」を回しています。

 1つの結果に対して複数の原因を考えますが、それらのうちどれが正しいのか、もっとも結果に影響しているのかを判断するには一つずつ検証していく必要があります。

その時に活躍するのがフェルミ推定であり、この考え方を用いつつ仮説を立てて見当をつけることで、原因の特異点を発見しやすくすることが可能になります。

仮説を立てて考える習慣をつける

良い結果を得るためには良い仮説を立てることが重要です。良い仮説を立てるためには仮説思考を習慣化していく必要があります。そして、仮説思考で過ごしていれば良い仮説が降ってくるようになります。

仕事上で考えることはもちろん、例えばランチを食べに行ったレストランで店内を見ながら店舗の立地や客数、メニューの価格や一人当たりの注文数などを鑑みて一日の売上はおよそどのくらいだろう?と考えてみるのも良いトレーニングです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

フェルミ推定の考え方はどんなビジネスに関わる上でも、身に着けておくと非常に有効活用できます。この考え方が習慣化できると物事の奥の奥を多面的に見ることも可能になります。本記事がマーケティングに従事している方、これからマーケティングを学んでいきたいという方のご参考になれば幸いです。

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