人工知能は人間の「知的振る舞い全般」を人工的に再現すること
マーケティングリサーチのスタッフです。
ブルームテクノロジーの前身であるゼロマーケティングでは、企画推進という部署に所属。現在の仕事とは程遠く、Webマーケティングの視点で、メディアやサイトの企画に携わり、特に競合調査やPEST分析や3C分析などフレームワークを使った分析を行い提案がメインの仕事でした。
今年に入って従来のWebマーケティング事業から人工知能分野やデータ分析事業へと変更することが決定して、まず最初に取りかかったものが、人工知能・AI業界に関する競合調査、市場調査です。このあたりの業務はこれまでと変わらない感じではありますが、新たな会社の取り組みとなりますので、人工知能業界がどのような潮流があるのかを調べる必要があったのです。
そもそも人工知能について知識が全くないので、基礎的なところから、なぜ企業がこぞって人工知能開発に力を入れているのか、これから人工知能を開発していくとしてどのようなフローで構築していくのがよいのかなど、知りたいことが沢山ありましたので調査したというのもあります。
今回は色々と調査したなかで気づいたことがありましたので取り上げてみたいと思います。
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人工知能の得意なこと
人工知能の機能の代表的なものとして「自然言語理解」があります。それ以外にも「画像認識」「パターン認識」「自動制御」などが挙げられます。さらに「分類」「回帰」「クラスタリング」「推論」「探索」という手法もあります。
エンジニアでもない人工知能初心者にとっては理解が難しいものばかりですが、これらを活用して人工知能は人間の知的振る舞いを「入力」と「出力」という観点で捉えています。
分かりやすくまとめたのが下図です。「人工知能の得意なこと」は「人間の知的機能」と等価な振る舞いに振り分けられます。
これなら置き換えが可能なので分かりやすいですよね。
人工知能開発とは人間の知的振る舞い全般を人工的に再現する開発とも言い換えができそうです。いづれ外界を認知し、推論や一定の判断を下せるようになれば、あたかも生命としての能力を持つようになります。そうなると人工知能は人工生命という時代が来るかもしれませんね。そう思うとワクワクします。
人工知能開発でどの技術を狙っていくべきか
これから人工知能開発をしていくうえで、決めていかないといけないのが、どの技術やサービスを始めていくのかです。人工知能開発企業1年生としてあまりハードルを上げすぎても実現が難しいことも考えられます。
おおよその検討で「自然言語処理」に取り掛かっていけば良い気はしましたが、根拠は全くありませんでした。
そこで、先ほどの「人間の知的機能」をさらに掘り下げて人工知能サービスと掛け合わせて調査しました。
縦軸に「認識」「思考」「行動」と人工知能の得意とする分野に加え、それらに該当する「AIサービス」を記載しております。横軸は人工知能の得意とする分野となっており、人間の機能を組み合わせが多いほど複雑な制御などを行えるサービスの実現が可能だということになります。
たとえば、自動要約の場合「見る」「考える」「作る」の認識×思考×行動を構築することで実現が可能です。
自動運転やロボティクスなどになると、「見る・聞く」「考える」「話す・動かす」などかなり複雑な開発になることが感覚的なものではなく、理屈として理解することができます。
マーケティングリサーチとしてはこのような調査を踏まえて、初めてのサービスは「自然言語理解(処理)」を活用した開発が現実的ではないかと提案しました。
これから実際に人工知能の開発に入っていくわけですが、AIに何をさせるかを段階的に考えていく必要があります。そちらについては長くなりますのでまた別の機会に書きます。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。